サン テルモ地区の改装された赤レンガ倉庫内に佇むブエノスアイレス近代美術館(MAMBA)(350 Avda. San Juan、+54 11 4361 6919)は、実験的な芸術作品に関する国民意識を高めることを目的として、1956年に設立された美術館です。今なおブエノスアイレスで最も重要な美術館の一つであり、国内外の個性派アーティストによる7,000点以上の作品を常時展示しています。アルゼンチンのアバンギャルドな芸術精神を堪能したい方は、MAMBAよりは規模が小さい、スール・ソラール美術館(1212 Laprida、+54 11 4824 3302)へどうぞ。極めて豊かな想像力を持ち、20世紀初期のアルゼンチンを代表する画家兼彫刻家、そして作家でもあるスール・ソラールの作品を扱う美術館で、彼が手がけた表現派の絵画や虹色の3段の鍵盤を持つピアノなど奇抜なオブジェが展示されています。近年、ラ ボカ地区の労働階級者が多く住む地域に、フンダシオン プロア(1929 Avda. Don Pedro de Mendoza、+54 11 4104 1001)などの文化施設が建ち始めました。プロアはそのデザインがひときわ目を引く現代美術センターで、臨海工業地域を一望する床から天井までの大きな窓が特徴です。プロアには、ロシアの偉大な抽象画家、カジミール・マレーヴィチや中国の有名な活動家で芸術家でもあるアイ・ウェイウェイ(艾 未未)など、著名な文化人が手がけた世界有数の名作が展示されています。近隣には、100年前の発電所が文化イベントホールへと生まれ変わったウシナ デル アルテ(1 Agustín Caffarena、+54 11 4909 2076)もあります。ここでは、ロックコンサートや写真展のような素晴らしいイベントが開催されます。
ラ ボカ地区の臨海工業地域を一望する現代美術センター、プロアの正面入口。写真提供:ブエノスアイレス観光局