ジャック&スティーブン・ティーリング
もしかすると、ジャックとスティーブン・ティーリング兄弟の血管にはウィスキーが流れているのかもしれません。一族がもつウィスキー蒸留に対する情熱は、祖先の一人、ウォルター・ティーリングが自由な雰囲気のリバティーズ地区で家族最初の蒸留所をオープンさせた1782年に歴史を遡ります。創業後2世紀にわたって成功を収めましたが、アイルランドのウィスキー市場を席巻したジェームソン家に売却され、その後アイルランド産ウィスキーに対する世界的需要の減少により閉鎖となりました。
230年以上経ったいま、ティーリング・ウィスキー社の設立をもって、蒸留の技術を家業として受け継ぐティーリング家は復活しました。顧客となる、世界でも屈指のミクソロジストたちの手に少量ずつ届くアイリッシュウィスキーは、125年ぶりにダブリンにオープンした蒸留所です。